蟲と蛸

 矢晴の蟲と、純が想像した矢晴の蛸は、同一のものなんだろうなあ、とは思うんだけども。

そして矢晴に蟲を植え付けたのは、純なわけだけど。

純が“怪物”を起こした、という自覚はあるらしいから、矢晴が恋するように仕向けたのは純……? とかちらっと考えてしまうけど、人を好きになったことのない童貞野郎にそんな高度なことはできるめえ……とか思うから、意図的とは考えづらい。

純にとっては性的な意図はなかった『彼の脳に触れるなら〜』という過剰なスキンシップが、矢晴の心を勘違いさせて恋に邁進させた、ということはありそう。でも、最初からスキンシップは過剰なんよ、純は。

もともと触りたいのは純のほうで、【第13話】で『……けど素面のあの人馴れ馴れしい人間がすんごい苦手そう…』と遠慮してたけど、【第17話】で矢晴が触ってきたし触って欲しそうだから『触ってほしいなら触ったっていいだろうお互いそれを望んでる』になるのかしらん? ここの「お互いそれを望んでる」がちょっと消化不良。


結局、矢晴は純を誘惑することで、自分の恋心と肉欲を自覚したということでいいのかなあ? とは思えるのだけど。純は自分の妄想のなかで察知はしたらしいけど、決定打として誘惑されたから確定、みたいに思えたのかなあ。

朝チュンで、あったのかなかったのかすらわからない、このふたりの関係の進展が気になるんだけど。

純の『私達の関係ってなんだと思う?』という問いかけからすると、「何か特別な進展があったから関係に名前が欲しくなっちゃった純」という感じはする。それを煙で曖昧にしたかった矢晴……と考えると、なにか、なにかあったのか! 教えてくれ! という気分にはなる。

次の話で、ごくふつうに矢晴のなかに蟲が鎮座してて、純への想いに悶々としてたりするかしら? もう、気持ち伝えちゃったから、蛹になってたりするのかな。まだ羽化してないと思うんだけど。

蟲が蛹になって、ドロドロになって再構築された成体が、蛸だったりするー?


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