支配権
矢晴は純に支配されてると思っていて、実際のところ、純の庇護下にあった。
純は古印葵に隷属して支配されたがってるくらいに、古印葵を理想として憧れてて。
矢晴は純に支配されてるけど、支配している、みたいな状態。
純の隷属状態としては、矢晴に言った『なんでもする』とか『私はあなたの言葉を着たい』とかから伺い知れる。
純の気持ち的には、「矢晴が健やかに生きていくために、必要なことはなんでもするよ」程度のことだったんだろうなあ、とは思えるんだけど。
条件を指定せずに、「なんでも」と相手に丸投げする言い方は、狡いんよ……とは思う。そりゃあ確かに『お前はこっちの要求次第でどう操るか考えて』にはなりそう。『母性ぶって』にはクエスチョンマークが乱舞するけど。
この夜の顛末では、矢晴が純の支配から脱した、というよりは、純が矢晴(古印葵)に隷属する意識を改革した、という感じはある。
と、考えると、最後の『約束するならあれやれよ』に純が従ってしまうと、矢晴の支配権が確立してしまうのではないか……と思えてくる。
折角直前に『私は君の言うことを聞かないけど』『私は君を見捨てない』と純が言えたのに、元の木阿弥……という気が……する。
それはそれとして、矢晴の首筋や胸元に純がキスマークを付けるところは見たいし、散らされたキスマークを鏡で見て赤面するような矢晴も見たい。見たいぞー!
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