純への気持ち

 同居してから6日目には、純に触られることに馴染んでて、笑顔を見せてはしゃいでくれてた。21日目以降では、純にとっての自分の価値だの、独占したい気持ちなんかが出てきてて、1ヶ月目の前日には、純への気持ちが膨らみすぎて逃げ出しちゃうくらいだし、同居1ヶ月目には粗相して恥ずかしい姿を見せてしまったことに落ち込んだりなんだり。

恋愛的な気持ちの動きとしては、同居21日目以降からぐいぐい来てた感じがするかなあ? とは思う。編集部で会った時の優しい笑顔に一目惚れだとは思うけど。

21日目の、純の行動は見せてもらってるけど心の動きはわかんないし。矢晴視点の話じゃないから矢晴の心情もわかんないし。ここがけっこうな転機だったんだろうなあ、と思うけど。

純は矢晴に「漫画を描かなくてもいい」とは言うけど、「生き続けて何かを成せ」とは言っている気がする。「成せ」とまではいかなくても、「結果が出る前に投げ出すな」とか「実りがないからって人生捨てるな」的なことにはなるのかな。

「好きなように生きてればいいよ」くらいではあろうかな、と思うんだけど。生き続けることを強要して、死ぬことは拒否する感じ。ここらが純の『一緒に生きる人が欲しい』からなんだろうなと思える。

やっぱり、純、矢晴に「一緒に生きてって欲しい」ってプロポーズしたら、それで万事OKじゃないの? って感じがする。

矢晴は純に「生き続けろ」って言われた気分で、そこから急速に純への恋心が育ったかなあ? という気はするんだけど。

【第17話】の『お前のおかげで生き延びれたお前のせいでこんな醜態だ』ってのがかなり好きだな、と思っている。矢晴の心がぐちゃぐちゃしてて。

純と同居してから矢晴の世界には純しかいないとはいえ、急成長な矢晴の気持ちね。

同居1ヶ月目の夜の顛末で、矢晴は純への気持ちをどうしたんだろうかな? と考えるに、恋人になりたいとか恋してる、的な告白はできてなさそうな……? 気がするんだけど。純の善意とバグった距離感につけ込んで性的欲望まで持っちゃった自分、はさらけ出してしまった感じはある。そこらへんが、矢晴の“醜さ”かな?

純と矢晴のお互いの距離、としては、純は矢晴を古印葵として崇め奉っていたところから、福田矢晴個人を見るようになった、とは思える。矢晴は純に対して持っていた不審感とか恐怖感とか払拭して、純に真正面からぶつかっていく心構えができたってことかしらん?

同居して1ヶ月で、ふたりの関係としては、ようやっとスタートラインに並んだ、という形かなあ?

授賞式で会ってるかどうかとかもまだまだ謎だからそこらへんが明かされた時に純と矢晴がどうなることやら、とか、これからが楽しみね。


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