純の脳みそ

 【第20話】で純はネームやらプロットやらの作業の時に『脳からヤバイものがドバドバ出てきて』『脳みそが止まらない感じです』と睡眠不足と疲れでトロンとした感じの目をさらにイッちゃった感じで語るけども。

もともと、「純は作品表現摂取して脳みそだけでイケそうだから、恋愛とか性的接触必要ないんじゃないか」とまで思ってたけど、あながち間違いでもなく……? でも、【第20話】の純ったらそれを言い訳に振られた理由を考えてる感じもあるから、ちょっとむずかしい。

【第5話】のアシとの会話を聞く限りでは、純は自分の漫画にそんなに思い入れがない感じだよなあ、とは思ってたんだけど、自分の絵柄がそこまで好きじゃないしペン入れめんどくさいし、で、話半分で会話しながらだと「生み出してる瞬間の自分の快感」は隠す方向に行けば、出来上がりつつある自分の漫画は見飽きてて興味がないからああいう感じに……というのはまあ、納得かなあ。

作品を創り出す過程が楽しくて、脳みそに気持ち良くて、作品を仕上げる段には興味が失せている。わからんでもない。

そしてまた、純が古印葵に心酔してるのも、古印葵の表現が純の脳みそを気持ちよくさせるからなんだろうなと思うんだけども、自分が漫画を作る幸せとはまた別のものだし、脳より心で気持ち良くなってるから【第9話】で『心の…誰も触ってくれないところを』『触ってくれるから』と恍惚な表情をして『こういう幸せを私にくれたのはあなただけ』と言ってしまうのだろうなと。

そして【第16話】で『古印先生はどんな本よりずっと好ましい名前をつけてくれる』『私はあなたの言葉を着たい』ときて、【第19話】の好きなこと・幸せなことランキングの堂々2位に『自分の心に名前がつく』と書いてしまうくらいで。

それから、【第17話】の純の脳内の大変な感じとか、好奇心の部分とか、いろいろもろもろ。

うん、まあ、純は一貫して、やべー脳みそをしている、気がする。

純、かわいいな。

そんな感じにとっちらかってるのに、欲望や怒りよりも理性のが強めなのもいいやね。でも道徳とか道義にこだわりすぎてて、若干自分の気持ちを置き去りにしている感じはある。名前のつかない心の部分だから、立ち止まってるだけかもしれないけど。



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