優先順位
純は、自分が最高に快楽を得られる漫画よりも、人命を優先する、という。
その人命が、矢晴だから、なのかどうかはまだよくわからない。「人道的に、人として、人命を尊重すべきだ」って話なのかもしれないし。そう思い込むことによって、純は自分が真っ当な人間である、と思えるからだったりするかもしれない。
ただ、担当が言った『いいネタ思いついた! 今すぐプロットにして脳みそ絶頂しちゃいたい! ……って時に』『モーガンが邪魔してきたらどうします?』に対して『モーガンの話を聞きに行きますよ』ってあたり、「人命がどうこう」は関係なくて、「自分の漫画を考えるより矢晴を優先する」という答えが出ている気はする。
物事の優先順位と快楽の順位をごっちゃにしているのは、純も一緒ではないかと思えたりなんだり……するんだが、なんなんだろうな。
そこらの順位がごっちゃというより、純がごっちゃごちゃな感じではあるけども。
「矢晴が好きで一緒にいたい」のか「死にそうだった人間を助けただけ」なのか。
人命第一として矢晴の命が脅かされているわけじゃないなら「漫画を考えるのが好きで気持ちいい」よりも「矢晴の話を聞く」を優先するのも不思議なもんで。ただ、矢晴の話を聞くことで自分の漫画の糧になるってんなら、矢晴を優先することで後の自分の気持ちよさも増幅されるから、矢晴の話を聞くだろうなあ、にはなるけども。
すでに、この担当との会話で「矢晴>漫画による絶頂」にはなっていて。
『漫画作りでは絶頂するけどモーガンとエッチしても絶頂しませんて話ですよ』と、絶頂にこだわり始めたのは、実際に矢晴と試したうえで言っているのかどうなのか、はっきりしてくれたまえ、純! と興奮し始めてしまうんだけども、どうなんだ、純。
試してみたけど射精にまで至らなかった、ならまあ、うん、仕方ないね……って感じなんだけど……。矢晴との性交渉にしたって、絶頂が絶対条件でもあるまいに……って思っちゃうから、そこらへんもちゃんと矢晴とふたりで話したほうがいいけども。
「矢晴と性交渉して絶頂したいけどしない・できないかもしれない恐怖」から逃げてるだけなのかもしれないな、と思ったりもする。愛情を確かめ合う行為としてそれなりに気持ち良くなれれば十分じゃないかと思うんだけどなあ、矢晴も。
とは思うものの、そもそも、“愛情”の質の違いにも悩んでそー。
ところで、純ったら担当には『3次元に欲情したことないし』ってさらっと言ってしまっているけど、矢晴にはちゃんとそれ言った?
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