純にとっての漫画と矢晴
純にとっての漫画は『どんなに気持ち良くても漫画は私しか救わない無能の紙屑だし』と言うけれど、「救う」のレベルがよくわからない。
純にとって漫画を描く(考える)という行為は、『脳からヤバイものがドバドバでてきて』『脳みそが止まらない感じです』と言うくらい「自分だけが気持ちいいもの」と思っている感じなので、「無能の紙屑」という言葉が出るのだろうな、とは思える。
経済効果やエンタメとしての読者の楽しみ、なんてものは一切考えていない感じ。
そもそもの会話のとっかかりとして、悪魔の選択(漫画か矢晴か)ではあるから、「人命>漫画(自分だけの快感)」という状態にはなってしまっているけれど。
純から漫画を取り上げてしまったら、そもそも、矢晴に惹かれることがない。
漫画ありきの関係だということを純が失念しているのは、すでに漫画を超えて矢晴を大事に思っているからかしら〜? と思ったりする。
「人として、人命第一」のようには言うけれど、「上薗純として、矢晴第一」でしかないので、矢晴のこと好きすぎじゃない? と歓喜する。
「漫画がどれだけ気持ち良くても、矢晴の話を聞きに行く」と命が脅かされているわけでもない場面で矢晴を優先しているということを純はわかっていないのかどうなのか。担当はズバリと『つまり先生は漫画よりもおじいちゃんを優先してる優しいおじいちゃん子ってことでしょ〜? 今回原稿が遅れた原因もそう!』と言い当てているのだから素直にそうなんだ、と受け取ってくれればいいものを。
結局のところ、純は矢晴に振られた原因として、「自分が漫画を作ることが大好きで、3次元に欲情しないから、矢晴とエッチできなくて矢晴の性欲を満たせない」自分が悪い、的な思考に陥っている感じがするわけで。
すでに振られた気持ち(両想いにはなれない)で言っているから、矢晴と自分が幸せラブラブになる現状や未来が思い浮かばないけど、矢晴の命だけは永らえさせたい、暖かい場所で死んでほしい、という思いが強すぎるのだろうけども。
漫画がなければ出会わなかったふたりではあるし、純に漫画があるから維持できる生活でもあるし、漫画より性交渉が気持ちいいかどうかなんてのは別問題なんだけどなあ〜と思いつつ、今後の純がどんだけ矢晴が好きなのかをどうアピールしていくのかを楽しみにしたい。
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