印鑑

 あの夜、純はしっかり印鑑を捺したのね!

あんなにしっかり、かなり大きいサイズで。薄れるたびに少しずつズラしてつけ続けてたりするーー? ねえねえ。だから前につけたのと重なる場所が濃くなって範囲が広くなって、みたいな? ねえねえ、教えてよーー。


今回の純のショックの受け方を考えると、あの夜、あの後、純はむっちゃ喜んで印鑑捺して、ふたりは両想いになったんだ!って喜んだくさい雰囲気がある。

両想いになったと思ってたら、そりゃああの朝、ふたりの関係に名前をつけたがるわけだよなあ。

矢晴も自分のこと好きらしいし、矢晴から求められてるし、それに応えることで自分の想いが届く、報われる、とか思ったんだろうなあ、って思うんだけども。

うううう……、純……。


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