問題の切り分け

 純はなんだかいろいろととっちらかってこんがらがってる感じがすごいする。

純自身、なんだか人を好きにならないようにしている感じがするのは、もしも学生時代の眼鏡くんが初恋だったら、「大好きなお父さんが死んだ」「好きになった眼鏡くんが死んだ」というのが深層でトラウマになってそうな気がする。そんでもって、「古印葵を好きになって追いかけてデビューして、古印葵に会えたら古印葵がいなくなった」んだから、より強固になりそうな、気もする。

「新しい家族が欲しいから人間に欲情しなきゃいけない」的な考え方も、「家族がほしい」の部分ですら、「同一戸籍に入れる婚姻関係を持てる相手が欲しい」のか「一生一緒に添い遂げられる相手が欲しい」のか「自分の血を分けた子供が欲しい」のかで、必要なものが変わってくる。

純は一人っ子だから、父親がすでに亡く、母親もそれなりの年齢で、自分が新たに家族を作らなければ一族がそこで途絶える可能性もあるけども。純にとっての家族は血を繋がなければ、よりは、自分自身の孤独に起因するみたいなところがある気がする。ので、「ずっと一緒にいられる誰かが欲しい」になるわけで。

「友達は〈それ〉ができるから、新しい家族を作ってそっちに行ってしまって、自分が孤独になる。自分は〈それ〉ができないから孤独」というのもやっぱりなんだか、〈それ〉ができるかできないか、に問題を集約させるのもおかしな話よね? とは思える。

人を好きになろうとしない、なら、欲情するほど好きな人間がいない、結果、これまで人間に欲情したことがない。ということにもなる。

純が無自覚で、矢晴のことを古印葵への崇拝以上に好きにならないようにしている、という可能性はあるかなーと思って。

2次元でしか抜かない、2次元にしか性欲が向かないのも、好きになったら失うかもしれない人間じゃないから安心とかいう逃避だったりしたりする? とかも思ったり。3次元よりも2次元が好き、はふつうにあっていいことでもあると思うし。


生まれつきの性的指向で「欲情しない・しにくい」のか、別の要因なのか、単純に好みの問題なのか。そもそも性欲があるのかないのか。家族がほしいのか、孤独になりたくないのか、好きな人と添い遂げたいのか。矢晴が好きなのか恋してるのか愛してるのか。

純のそういうとっちらかったところを、矢晴が解きほぐしてあげてほしいわぁ。


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