婚姻届と指輪

 【第16話】の『〈それ〉さえできればずっと一緒にいられる人を得られるかもしれない』と婚姻届と指輪が差し込まれる。

生涯一緒にいる(予定)の契約としての婚姻届は、わかる。そこに一緒に置かれている指輪が3つもあるのが、公的な婚姻では……ないな、と思える。ここで純が結婚したいのは、友達なのかな、いつも遊んでる3人で、みたいな。

純は生涯一緒にいられる唯一人の人生の伴侶が欲しいわけではなさそう。何人でもよかったりしそう、なのかな。

他人を特別視したことがないから、運命の相手がどうこうみたいな思考にも至らない感じだし。

純は一生一緒にいられるなら、男でも女でもかまわないのかな、と思える。人に欲情したことがないから、相手の性別は関係ないもんな……。でも、相手に求められても欲情できないから応えられなくて破綻しそうだから、できれば男、“友達”がいいんだろうかな。


孤独にしないでって泣いて縋りたいのは純のほうだろうけど、みんな純よりも大事な人ができて離れていくから自分は独りでしかたない、〈それ〉ができないんだから。って感じの諦めモードかしらん。

かまわない→別に大丈夫→たぶん、大丈夫 っていうのが、かなり大丈夫じゃない感じの。空白の部分、なにを考えてたんだろうな……、足も揃っちゃっててずいぶんと心細げな感じがするし。


でも婚姻届を出す結婚をしたところで、離婚届が存在している以上は永遠でもなし。永遠に離れないと誓ったところで、心が変われば誓いもなくなるし。むしろ、矢晴が言ったように「自分と相手を動けないほど縛りたい」気持ちがあるのかもしれない。 

でも矢晴が『縛らなきゃ成立しない』って言ったのは極論な気がする……相手がいないと成立しない→相手が逃げたら成立しない→動けないほど縛らなきゃ成立しない……くらいになるのかな。

でも純はそれを絶対に成立させるために相手を縛ろうとは思ってない、思えない感じの諦めがありそう。

んー。でも、純さ、矢晴に『矢晴が望めばなんでもするよ』って言って、矢晴がセックスしたいって言ったら、矢晴相手に欲情しないから、まずは2次元見てきて勃起させてどうにかこうにか行為の形にもってって、みたいなことになるん? そんなん矢晴、満足しなくない? なんでもできてなくない? なんでもできなくない?


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