性欲
矢晴は性欲を『きったねえ欲望』と形容し、純は「人に向ける」性欲を渇望している。
実際に純に芽生えるのかどうかはわからないけども、純の人格形成における“欠落”として『実在する人間に欲情したことがない』という純の性欲を、矢晴はどう受け止めるのかが気になる。
矢晴にとって、愛から生まれた性欲は“きれいなもの”で、支配欲と執着から生まれた性欲は“きたないもの”という区分なのかどうか。
この先の話でわかるんだろうなあ、と思うんだけども。
純自身に性欲がないのかどうかも疑問なんだけども。「2次元でしか抜いたことがない」というのが本当なら、性欲はある、自身が魅力を感じる媒体には欲情する、それが人に向かないだけ。という話で、別段、これまでそこまでの魅力を感じられる「人」に出会ったことがなかったから、欲情したことがなかっただけ、という話にはなる。話にはできる。
だから、「人に性欲を向けたい」という渇望が矢晴の口から『逃がしたくない支配欲と執着の過ぎた好意が同時にあったら』『もうそれ性欲だろ』と、前提条件を満たしているのかどうかは謎だけど、「人(矢晴)に対して性欲を向けている」認定されたのなら、それはそれは嬉しくなるか。そうなっちゃうか。
むしろ、矢晴が言った“性欲”を満たすために、前提条件をすべて満たそうまで出てきちゃうんじゃないか。それはヤバイだろ。とは思うけど、そういう方向の話にならなかったので一安心。
あと、『欲情したことがない』と言うけど、「恋愛がわからない」かどうかも謎だなあ。純はなんだか、まずはそこから、という気はする。
相手がもっと特別に見える=欲情、より前に、「恋」や「愛」の概念とか感情についてが問題な気がする。見た限りでは、絶対矢晴(古印葵)に恋してるし、愛情深いし。これまで人に強烈に惹かれることがなかった、とか、対人間への感情がそもそも希薄だけど興味はある、くらいだったりとか。「恋」や「愛」を経ないで一足飛びに「欲情」とか言ってるから、話がおかしくなるんじゃないのか、純? みたいな気分になってきた。
【第6話】のクラスメート、やっぱり純の初恋の相手だったんじゃないか……? 恋と自覚する前に相手が死んじゃったから、感情を確認する前に封印してしまったとか……と、どうにかBL展開に持っていけるようあれこれ考える。
あと、「人間に欲情しない」で考えられることとしたら……
性的なことに対する嫌悪感とかが起因ではなさそうだし? 嫌悪だったら渇望しないもんな。
「2次元でしか抜いたことがない」が矢晴を安心させるための方便だったら、これまで一切、性的なことには感情も身体反応も動かされず、みんながなんでそんなことをするのかすら疑問だったとしたら。(この場合、BL発展のために性欲が湧いてきた的な表現になると、扱い的に”セクマイ擁護勢過激派”のような勢力が表現を変えさせようと攻撃してくるかもしれない……という危惧をしてしまう。)
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