寄り…添う……?
なぜ、こんなにも四階のことを考えてしまうのか。
わりと多く、「矢晴はあんな状態でも四階に寄り添った思考をしてて優しい」というような感じのコメントを見かけて。
寄り…添う……? とあまりにも自身の感想と違うので、なにがどう……? と探求したくなっている。
先に四階のことについて書いた後に、矢晴の語り出しを間違えていたことに気づいた。それを含むと、「寄り添って優しい」という感想が生まれるのかどうか、と考えてみたものの、私にはその発想はないようで。
そも、『噂話でしか聞いたことのない――目の前に存在するとは想像できない――』『初めて会うタイプの人間だったからか――』と、矢晴にとって四階は未知との遭遇だったのだし。
矢晴は自身が四階のようになって純の攻撃対象になってしまうことを恐れているし、誰しも四階のようになる可能性があることを認識しろと純に言っているとは思うんだけども。
【第14話】の『愚鈍と不出来を肯定され』と【第16話】の『不出来を他人に助けてもらえず壊れていったからだ』が私のなかではつながってしまって、矢晴が「純が不出来を肯定して助けないから私は壊れる」と言っているように聞こえてきてしまったりもしているから、そこらへんで感想の違いが出てるのかなあ……?
やっぱりここまでひどく言われる四階がかわいそうになるんだけど……。別に四階のことが好きなわけでもないけども、むしろ、よくいるタイプじゃない? とも思うし。そういうよくいるタイプが、もとより壊れてるのに誰も助けなかったから余計に壊れた、という話をしているのかもしれないなあ、とか思わんでもないけども。
矢晴の『誰かが助けないと自分の中に助けるべきものがあることすら人間は気付けないから!』と、純の『そういう人って治療が必要だと思いますけど…』『性格上自分から病院へ行くなんてしないんだろうなぁ』と対比してみると、「四階に寄り添う矢晴」「四階を放置する純」みたいには、思えそう……? かな?
私が読んだ矢晴の話を、極端なまとめ方をすると、「四階はもともと異常者で、誰もその異常を正さなかったから、よりいっそう異常者になって、異常者だから誰も助けない」「私にもお前にも四階のような異常者になる可能性がある」「私が四階のような異常者になればお前は私を助けないし攻撃するだろう」「お前が四階のような異常者になれば私を攻撃するだろう」って感じになって、いやだから、そんなに言ったら四階がかわいそう……と思ってしまう。
たぶん、私はここの話で、矢晴の気持ちにも純の気持ちにもなってなくて、自分がここで言われている四階の気分になってるんだろうな、と思った。
そしてもはや矢晴自身も純の攻撃対象になる四階に成り果ててしまったのだ……みたいなところでまた、いやだからそんなに四階をひどく言わんでも……と思っちゃう。
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