欲情
【第16話】で純は『実在する人間に欲情したことがない』と語るけども、するってーとつまり、前回の『生まれてから今まで2次元でしか抜いたことがないオタクだから!』が「襲わないよ」の方便でなく、「非実在」だから欲情できる、ということだったりはするのかな? どうなんだろう……?
『実在する人間に』と限定するからには、「非実在」なら、となりそうではあるけども。ただ、それだけだったら、自分の性欲は2次元にしか向いてないってだけの話にはなるから、『〈それ〉ができると』『〈それ〉ができれば』という拘り方にはならない気がする。
純にとっては、性欲がどうこう欲情がどうこう、できるかどうか、よりも、「生涯を共にできる人が欲しい」が重要な気がするな、とは思う。
『それさえできればずっと一緒にいられる人を得られるかもしれない』への空白が、純が実際なにを思っているのか、気になるなる。
結局のところ『死ぬまで孤独じゃなくなる約束』は矢晴を守る・孤独にさせない約束じゃなくて、純の利己的で一方的な拘束にはなる。弱っている矢晴につけ込んで。でもやっぱり支配欲とは思えない。
純が矢晴に『もうそれ性欲だろ』って言われて嬉しくなって、『私』『それがいいな』の裏側が『もう何も怖くない』っていうのが、むしろ怖いけど。
純にとって一番怖いのはなんなんだろう……?
「人に対して性欲がなくて欲情できない欠陥品」みたいに思うことなのか、「人と性的に繋がれないから生涯孤独」ということなのか。
矢晴のうつだけでも相当重い気がするのに、純もじっとり重いわね……。
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